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ある社会人の勉強記録

   
カテゴリー「数学」の記事一覧

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整数問題No.4:京大の数学/三角関数との融合問題

問い:tan1°は有理数か?(受験界で最も短いと言われている難題の一つです。解答は下の方に書きます。考えてみてください。)












(ここから先解答)



tan1°が有理数だと仮定する。仮定が真なら、
整数n≧0に対してtan2^n°も有理数となる。

証明:n=0のとき、tan1°は有理数であり、成り立つ。
n=mのとき成り立つとしてn=m+1のとき、
tan(2^(m+1))=tan(2^m*2)={2tan(2^m)°}/{1-(tan(2^m)°)^2}と変形可能であり、
明らかに成り立つ。従ってtan1°が有理数だとtan2^n°も有理数となる。

前述より、tan(2)°およびtan(32)°は有理数となるので、有理数p,qを用いてtan2=p、tan32=qとおくと
q=tan(32)° = tan(30+2)° = (tan30°+tan2°)/(1-tan30°*tan2°) =(√3+p)/(1-√3p)
q - √3pq = √3+p
q - p = √3(pq+1)
これを満たすp,qは有理数であるためq=pかつ、pq=-1に限られる。ところが、
p^2=-1となり、p=±iとなるので矛盾する。従って、tan1は有理数ではない。

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図形と方程式定番問題Ⅰ:私大医学部編

(1)円:x^2+y^2 = 4 に点(2,4)から引いた接線の方程式を求めよ。(関西医科大学)
(2)円:x^2+y^2 = 1…①と円(x-3)^2+(y-4)^2=r(r>0)…②がある。この二円が二点で交わるためにrが満たすべき条件を求めよ。(久留米大学医学部)
(3)(2)の二円の交点を通る直線の方程式を求めよ。(久留米大学医学部)

典型的な図形と方程式の問題です。こういう問題が解けるか否かが数学の基礎力だと思います。
===========================================================

(1)点(2,4)を通る直線の式を下記①式のように定義する。
ax+by+c = 0…①(a,b,cは実数であり、a,bの少なくとも一方は0ではないものとする)
①は、(2,4)を通るので②式を満たす。
2a+4b+c = 0⇔c = -2(a+2b)…②
②を①に代入すると、下記のようになる。
ax+by-2a-4b=0…③
(ⅰ)a=0、b≠0のとき、y=4となるがx^2+y^2 = 4 と解をもたないので不適。よってa≠0
(ⅱ)a≠0、b=0のとき、x=2となるがこれは円と(2,0)で接している。よってx=2は接線である。
(ⅲ)a≠0、b≠0のとき、点と直線の距離の公式より
|2a+4b|/√(a^2+b^2)=2
|a+2b|/√(a^2+b^2)=1…④
ここで④式の両辺を二乗すると下記⑤式が成り立つ。
a^2+4ab+4b^2 = a^2+b^2
3b^2+4ab=0
b(3b+4a)=0…⑤
⑤よりb≠0なのでa=-3b/4となる。この値を③式に代入するともうひとつの接線である⑥式を得る。
-3bx/4+by-2(-3b/4+2b)=0
-3x+4y-2(-3+8)=0
-3x+4y-10=0
3x-4y+10=0…⑥
以上より、求める接線は、x=2 or 3x-4y+10=0である。
注:y=m(x-2)+4とおきたい気持ちもわかるが、x=2という解が探せない。
ax+by+c=0のほうが直線を一般的に表現できるし、確実に解を探せるのだ。
===========================================================
(2)証明に入る前に:
二円が交わる条件ってのは一つのパターン問題。知らなければいけないのは円の位置関係と中心間距離の関係である。詳細は下記のページに詳しく書いてある。
⇒http://dac.gijodai.ac.jp/it-con/h16_sakuhin/ippan/ippan3/math/3grade/circle/circle4.htm
二円が交わる条件の不等式を証明するためには三角形の二辺の和の性質を理解する必要がある。
⇒http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1161212446
以上の前知識があれば簡単に解ける。

二円の中心点は(0,0)および(3,4)であり、その距離dは点と点の距離の公式より下記の通りになる。

d=√{(3-0)^2+(4-0)^2}=5…①
更に二円が交わる条件より、下記は自明。
|√r-1|<d=5<√r+1…②
ここで、|√r-1|<dの解を考えると、下記③、④のようになる。
√r<1のとき、1-√r<5⇔-4<√r<1…③
√r≧1のとき、√r-1<5⇔1≦√r<6…④
一方、d=5<√r+1の解を考えると、下記⑤のようになる。
5<√r+1⇔4<√r…⑤
よって条件を満たすrは、下記⑥の時に限られる。
4<√r<6
16<r<36…⑥
===========================================================
これもある意味パターン問題。詳細は下記を参考。
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/kou2/circle_brief4.htm
二円の交点を通る図形の方程式を下記の式で定義する。
(x-3)^2+(y-4)^2-r - k(x^2+y^2-1) = 0
k=1の時、図形は直線となるので、代入すると
-6x+9-8y+16-r+1=0
6x+8y+r-26=0…⑦
となる。以上より、⑦式が条件を満たす直線の方程式である。

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整数問題No.3:(下二けたの数が一致する整数を探せ。)

自然数Nに対して、N^2の下二桁がNと一致するとき、Nの値を全て求めよ。

ヒント:下二桁がNと一致するということは、暗にNが二桁の自然数であることを意識しよう。解法は下記に記すが、実はこの問題解法二つある。今回はそのうちの一個で解くね。暇がある人はもう一つの解法を調べてみよう。

N=10a+bとおく。ここで、a,bは0<a<10,0<b<10を満たす整数とする。
N^2 とNの下二けたが一致する場合、N^2 - Nの下二けたはいうまでもなく「00」である。
(つまり100の倍数だということ。)

N^2-Nの一の位の数が0となる数は、b=0、1、5、6の4通りに限られる。
以下、これらの場合について場合別けして考えていく。

(1)b = 0の時、
N^2 - N = 100a^2 - 10a
ここで、100a^2は100の倍数となるが、10aは0<a<10の範囲で100の倍数になることはない。
よってb=0ではない。

(2)b = 1の時
N^2 - N = (100a^2 +20a + 1) - (10a + 1)
N^2 - N = 100a^2 + 10a
ここで、100a^2は100の倍数となるが、10aは0<a<10の範囲で100の倍数になることはない。
よってb=1ではない。

(3)b =5の時、
N^2 - N = (100a^2 + 100a + 25) - (10a +5)
N^2 - N = 100a^2 + 90a + 20
N^2 - N = 100a^2 +10(9a+2)

これが100の倍数になるaはa = 2に限られる。すなわち、
N = 10*2 + 5 = 25が答え。

(4)b =6の時、
N^2 - N = (100a^2 + 120a + 36) - (10a + 6)
N^2 - N = (100a^2 + 110a + 30)
N^2 - N = 100a^2 +10(11a + 3)
これが100の倍数になるaはa = 7に限られる。従って
N = 10*7 + 6 = 76

以上より↑の条件を満たすNはN = 25, 76のみである。

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整数問題No.2:約数の総和

ある整数は、素数P,Qを用いてN = P^2*Qとあらわせる。
このとき、Nの約数の総和が2Nと一致するようなNを全て求めよ。

この解法をいろいろ考えたんだけど、凄く簡単に解ける方法があって感動した。
いきなり答えを見るとつまらないのでまずは考えてほしい。答えは↓の方に小さく書いておく。











(ここから先解法)











(解法)
約数の総和をSとすると
S = 1 + P + Q + PQ + P^2 + P^2Qである。
問題文より、S=2N = 2P^2Qを満たすので
2P^2Q = P^2Q + P^2 + PQ + P + Q + 1
(-P^2 + P + 1)Q +(P^2+P+1) = 0
Q = (P^2+P+1)/(P^2 -P- 1)
Q = 1 + 2(P+1)/(P^2-P-1) …① ※この式は多項式の割り算で求める。

Qが整数であるためには、必然的に下記が成り立つ。
2(P+1)≧(P^2-P-1)
P^2-3P-3≦0
(3-√21)/2 ≦ P ≦ (3+√21)/2

ここで、
(3-√21)/2 <(3-√16)/2 = -1/2
(3+√21)/2<(3+√25)/2 = 4
であり、Pの満たすべき不等式は、-1/2<P<4に限られる。
更にPは素数なのでPの値は、2か3のみである。

(ⅰ)P =2 の時、Q = 1+2*3/(4-2-1)= 7となり、Qもまた素数より条件を満たす。
(ⅱ)P =3 の時、Q = 1+2*4/(9-3-1)=1+8/5 となり、Qは素数にならず条件を満たさない。

よって、(P,Q) = (2,7)のみが解であり、N=4*7=28となる。











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整数問題No.1:東大の理系数学

aを3以上、9999以下の奇数とする。
a^2-aが10000で割り切れるとき、aの値を全て求めよ。

自分がやったやり方を書いておく。

[解答]
a = 2n+1とおく。ここでnは
3≦a≦9999
⇔1≦n≦4999…①を満たす自然数とする。
また、a^2-a = a(a-1) = 2n*(2n+1) が10000で割り切れるので、
任意の自然数kを用いて下記が成立する。

(2n+1)*2n = 10000k
(2n+1)*n = 5000k = 5^4*2^3*k…②

②より、2n+1の値は①の範囲で常に奇数である。
よって右辺が偶数なので、nは必然的に偶数に限られ、2^3の倍数となるはずである。
また、2n+1は5^4の倍数でなければならない。

したがって、自然数p,qを用いて下記のようにあらわせる。

2n+1 = 5^4*p = 625*p …③
n = 8q …④

④を③に代入すると、下記の不定方程式をえる。
16q + 1 = 625p
625p - 16q = 1…⑤

これを解くのは簡単であり、(p,q) = (1, 39) = (17, 664)…等を得る。ところが、p=17のとき、
a = 2n+1 = 625p = 625*17 > 625*16 = 5^4*2^4 = 10^4となるのでaは明らかに10000を超える。
従って、(p,q) = (1, 39)に解は限られる。
このときのaは、a = 2n + 1 = 625*p = 625より、625のみがaの解だとわかる。

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