日刊工業新聞掲載日 2013年09月27日
【名古屋】ノリタケカンパニーリミテドは26日、3Dプリンター用の石膏(せっこう)材料を開発したと発表した。従来手がける食器や衛生陶器の模型用石膏材料を、3Dプリンター用に改良した。建築や医療分野などの模型成形用の用途を見込み、現在は海外製が主流とされる3Dプリンター用石膏材料市場を開拓する。2016年3月期に売上高1億円を目指す。
開発したのは、原料に水や数種類の添加剤を混ぜて焼成する「半水石膏」と呼ばれるタイプ。添加剤の種類や量を調節し、3Dプリンター用に適した成分とした。製造は港工場(名古屋市港区)で手がけ、海外製材料との差別化を目指す。
3Dプリンター用の材料は石膏のほか、樹脂や金属などもある。石膏は素材への着色が可能なほか、他の材料よりも比較的コストが低いという。3Dプリンター市場は10年後には現在の5倍の規模になると期待され、成長が見込めることから参入を決めた。
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