日刊工業新聞掲載日 2013年10月29日
【名古屋】名古屋大学エコトピア科学研究所の小沢正邦教授らの研究グループは28日、名古屋工業大学やノリタケカンパニーリミテドと共同で、希少金属のセリウムの使用量を従来比30%低減した自動車排ガス浄化用助触媒を開発したと発表した。
材料の粒子の表面にセリウムを形成する「コアシェル構造」を採用。従来の均一構造を持つ助触媒と比べ、セリウム使用量を減らした。耐久試験などを経て、2017年3月までの実用化を目指す。
排ガスを浄化する触媒には主に白金などの貴金属が使われ、助触媒は触媒の機能を高める役割を果たす。従来の助触媒は粒子中のジルコニウムとセリウムの割合が均一だったが、今回の助触媒は粒子表面にセリウムを分布させ、内部のセリウムを減らした。
自動車エンジンによる実証試験でも法定規制値をクリアし、従来品と同程度の性能を確認した。NEDOが取り組む希少金属使用量低減・代替材料開発事業の一環。
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