日刊工業新聞掲載日 2013年11月21日
チッソの事業会社JNCは2015年初めにも車載用リチウムイオン二次電池(LIB)用セパレーターの量産を始める。ハイブリッド車(HV)に採用の見通しが立ったことから千葉県市原市の工場内に22億円を投じて量産ラインを新設。車載用途に特化したセパレーターで、製造コストに優れる乾式を採用したほか、耐熱性などを高めた。
連結子会社であるJNC石油化学の市原製造所にある試作ラインの隣に量産ラインを設置。14年8月に完成する。年産能力は非公表。品種によって変動するが、1500万―3000万平方メートル規模と見られる。
製造法では車載用途で主流の湿式に対し、溶剤不要でコスト面に優れる乾式を採用。素材はポリプロピレンで、ポリエチレンより融点が20度C高い。情報家電用より高出力の車載用途に求められる耐熱性に配慮した。セパレーターは微細な多孔構造で、膜間で漏えいなどを起こりにくくした。
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