FCOパワー(名古屋市千種区、日比野智彦社長、050・3803・4735)は、体積出力密度を1リットル当たり3キロワットと世界最高水準に高めた固体電解質型燃料電池(SOFC)用スタックを開発した。燃料極(負極)、空気極(正極)、電解質、セラミックのセパレーターで構成するセルを印刷技術の応用により複数積層し、一体焼結した。金属などの支持体が不要なため1セル当たりの厚さは0・3ミリメートルと従来の10分の1程度。体積出力密度が大きく向上した。
スタックの概念図(FCOパワー提供)
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が策定したSOFCロードマップでは、20―30年を目標にした小容量システムのスタックの出力密度で、1リットル当たり0・4―1キロワットを目指している。
同社のスタックはこのすでにこの目標値を上回る。また、必要部材や必要部品が少ないため、量産時は1キロワットあたり2万5000円程度まで引き下げることを目指している。
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