低コストな太陽電池である色素増感太陽電池がいつ商品化できるかわからないが、
こういった周辺技術を固めることは極めて重要。
材料の探索に関する研究は多くあるが、生産技術に焦点を当てている点も
実用化を視野に入れている素晴らしい研究だと思う。詳細は下記。
日刊工業新聞掲載日 2013年11月29日
諏訪東京理科大学システム工学部の石崎博基助教らは、色素の光吸収を利用する有機系の色素増感電池で、電極として使う二酸化チタン薄膜を熱処理なしに電気メッキだけで作製することに成功した。大面積の基盤上に薄膜を効率的に形成でき、太陽電池の低コスト化が期待できる。
約50度Cのシュウ酸チタンカリウムと錯体のヒドロキシルアミンの水溶液を陰極電解することで、二酸化チタン薄膜を形成。高温熱処理を行わない上、基板材料に依存せずに薄膜を1時間当たり50マイクロメートルで作れる。また、膜圧や組成などの制御を電気化学的に行うことが可能で、結晶性に優れた薄膜を作り出せる。従来の薄膜形成法では、製膜温度が高温で、低い融点材料の上には作製することができなかった。
研究グループではこの技術を用いると現在一般的な無機系のシリコン太陽電池と比べ、生産コストが10分の1程度になると試算している。
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