日刊工業新聞掲載日 2013年11月08日
【静岡】木村鋳造所(静岡県清水町、木村寿利社長、055・975・7050)は、3次元積層造形システムを使った新しい鋳造法「DMP」を開発、受注活動を始めた。砂の上に樹脂を印刷。さらにその上に、砂を積層して砂型をつくり鋳造する。成分を変えた人工砂を開発し、これまで困難だった1650度Cの高温下で、小物の複雑構造の鋳物が高精度にできる。納期は最短3日。一般の木型法に比べ10分の1以下。
3次元積層造形システムを使った新鋳造法で作製した砂型
業界最高水準のIT技術をベースに、アルミナ系人工砂を使うことで熱膨張を抑え、バリが発生しない中子・砂型の作製技術を確立。設計自由度の高いDMP造形技術は、製品に使用する中子を主型側で一体化することが可能となる。材料を国産に切り替え、砂のリサイクルのための焙焼再生装置の開発コストを下げた。
1月、静岡県伊豆の国市に先端プロセス技術センターを完成。3D造形装置を2台設置し事業化の準備を進めた。投資額は約4億円。
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