日刊工業新聞掲載日 2013年12月13日
JR東日本は2014年春から鉄道車両の主回路システムにおける半導体素子に炭化ケイ素(SiC)を用いた車両の運行を始める。半導体素子の素材を従来のシリコンから低抵抗で高温動作可能のSiCにすることで、ブレーキ時に発生する回生電力量を30%程度増大。列車走行時の消費電力を低減するなど省エネルギーにつなげる。蓄電池駆動電車システムを採用した新型車両に搭載し、14年春に烏山線で実用化する。
JR東日本は20年までに消費電力量を10年比で8%削減することを目指しており、今後開発する新型車両にも順次搭載し、車両の省エネルギー化を加速する。
来年春に運行開始する「NE Train スマート電池くん」(JR東日本提供)
新たにSiCを用いる半導体素子は、鉄道車両の主回路システムにおけるインバーター装置を構成する。SiCを素材に使うことでインバーター装置で電流を切り替える際に発生する電力の損失を抑えることができる。
また高速領域まで回生ブレーキ領域を拡大することで回生電力の回収率が向上し、省エネルギーにつながる。走行試験では回生電力量を従来の車両に比べて30%程度増加できた。
技術的な課題を克服したことで、採用できる目途がつき、14年春に営業運行を開始する烏山線の新型車両「NE Train スマート電池くん」に搭載する。
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これは面白い技術だ。SiCを電車に搭載する時代になったのか。
こういったテクノロジーを駆使して電車の消費電力削減に貢献し、
日本の環境技術を世界に誇れるものにしていってほしい。
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