日刊工業新聞掲載日 2013年12月11日
【京都】第一工業製薬は10日、繊維幅が数ナノメートルのセルロースシングルナノファイバーを利用した増粘剤「レオクリスタ」を開発し、販売を始めたと発表した。同ファイバーを応用した増粘剤は業界初という。従来の界面活性剤と同等の性能を確保。水溶性セルロース材料と比べると、粘度があってもスプレーに利用できるチクソ性などに優れている。
同社では2008年から新規材料として同ファイバーの研究を進めてきたが、化粧品など高付加価分野に向けた実験データなどが蓄積したことで事業化に踏み切った。増粘剤として利用すると、増粘効果とともに、高い無機物分散性やチクソ性が得られ、溶液中の成分が常に均一に分散したゲル状のスプレー商品などが可能。リキッドファンデーションや乳液など化粧品に適している。
同ファイバーはバイオマス材料として注目されており、他社ではプラスチック補強材などで用途開発が進められている
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