日刊工業新聞掲載日 2013年11月06日
【京都】三洋化成工業は5日、自動車用インパネの表皮材向けに、薄膜加工によってインパネ軽量化が可能がウレタン系原料「メルテックスLF」を開発したと発表した。2014年初頭にサンプル出荷を始め、インパネやドア表皮などへ売り込む。既存のウレタン系原料と比べ強度を倍増したほか、表皮成形の温度を230度Cに引き下げた。12年度に40億円だった同原料の売上高を16年度に50億円に伸ばす。
同原料はビーズ構造の樹脂で、複雑な立体構造が可能なスラッシュ成形に適している。同社では10年にウレタン系原料を開発し、高級車のインパネを中心に採用が進んでいるが、さらに軽量化による省燃費をアピールし採用拡大につなげたい考え。またスラッシュ成形で多く使われる塩ビ系原料よりも成形温度を下げることにも成功し、成形プロセス時のコストを含めたトータルコストでの競争力も高めた。
[0回]
PR
COMMENT