日刊工業新聞掲載日 2013年10月14日
トヨタ自動車が2015年の市販を目指している燃料電池車(FCV)の開発が着々と進んでいる。このほど試作車を報道陣に公開、FCVならではの乗り味をアピールした。普及に向けてカギを握るのは価格。量産立ち上げに向け、今後どこまでコストダウンできるかに注目が集まっている。(名古屋・清水信彦)
走り始めると「ヒューン」という独特の金属音が鳴り加速性能は上々。コーナリングもスムーズだ。「しっかりした足回りでしょう」。開発を担当する田中義和製品企画本部主査は自信をのぞかせる。
【レクサスベース】
独特の音は、フロントから空気を取り込んで圧縮し、燃料電池スタックに送るコンプレッサーの音。公開した試作車は偽装が施されているもののベースは「レクサスHS」。燃料電池スタックや水素タンク、さらには足回りなどのプラットフォーム(車台)はほとんど完成しており、15年の市販車でもほぼそのまま使われる。
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